小学校の英語教育が始まります

いよいよ小学校の英語教育が始まります。

この英語必修化は産業界と親たちの強い希望で実現にこぎつけたようです。

小学校で英語が必修になった理由とは

バブルがはじけて以降、企業は良い人材を採用して人材養成プログラムや留学制度などで社員を教育して育てるゆとりがなくなりました。
それで人材採用の重点を「人柄」より「即戦力」に移さざるを得なくなってしまったのです。

企業によっては採用条件にTOEICの点数制限などを設けるところもでてきました。
そこで大学側は就職率を挙げるために、TOEICなど生徒の語学力をあげて卒業させることを迫られます。

一方、親の方は読み書きだけの英語教育では発音もままならず、外国人とのコミュニケーションがとれるようにならないという、経験に基づく危機感があります。

また、言語能力が獲得できるのがせいぜい10歳までだ、という「臨界期」説が根拠となって「早ければ早いほどいい」という保護者の意見が多いことが文部科学省が実施した意識調査でも明らかになっています。

そういった世論と産業界からの要望で小学校の英語必修化が実現したようです。




外国語を始める時期は「母国語が確立してから」という意見も

必修化が始まったことで一気に幼児や小学生を対象にした英語教室は開設ラッシュです。

我が子が遅れを取るのではないかという不安でつい気になってしまいますね。でもこの小学校英語教育に危うさを感じている専門家もいるようです。

英語を教える教師の力量がまちまちで、家庭でもできるようなCDを流すだけ、DVDを見せるだけの授業なら、いっそしっかりと日本語、つまり国語の確立をした方がいいのではないか、という意見です。

帰国子女にアンケートを取ったところ、こどもが外国語を始めるのに適当な時期は「母国語が確立してから」と回答している人が圧倒的に多いという調査結果があるのです。

フランス語と英語が公用語となっているバイリンガルな国であるカナダには、移民もまた多くいます。

このカナダで、子どもたちがどうやって英語を学んでいくかを、長期で研究した結果があります。

母国語の読み書きがしっかりと身についてからカナダに移民した子どもは、比較的短い期間に現地の母語話者並みの読み書き能力に追いつくのに対して、母語が確立する前の幼児期に移住した子どもは、発音は容易に習得するものの、読み書き能力を身に付けるのは難しく、長い時間がかかる、という興味深い発見があったということです。

言語が違っても、母語と第二言語能力は深層部分で繋がっていて、双方影響しながら発達していき、読み書きなど学習言語には母語の習得が大きく影響するようなのです。

英語教育に最も力を入れるべき時期は小学校ではなく、日本語がしっかり確立した中学校の連続した学習だということを忘れてはいけないでしょう。

さほど興味もない子どもを英会話教室に入れて、貴重な子どもの時間を浪費しないようにしたいものです。小学生に覚えた英単語の数などは中学校に入れば1ヶ月で追いついてしまうほどの数です。

ものおじしないで、国籍にかかわらず、周りとスムーズにコミュニケーションがとれる子どもに育てることを、英語必須化の波にさらわれて見失わないようにしたいものです。



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